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相続 ( 遺産 ) をめぐる争いを避けるための争族対策について

うちの子たちに限って相続争いなんてするわけない、そんなに争うほどの財産もないし、という方も多いと思います。
たしかに、円満な相続が多いのですが、財産の多寡にかかわらずまた、争いの程度の差こそあれ遺産をめぐる争い ( いわゆる争族 ) があることも事実です。

相続をめぐる争いにおける一番の悲劇は、親子間・兄弟間などの仲違いですが、相続税の見地からは、争いにより相続税の期限内に分割協議がまとまらなかった場合、以下の特例が使えずに納税額が大きくなります。

① 配偶者の税額軽減
② 小規模宅地等の評価減
③ 農地の納税猶予特例
④ 非上場株式の納税猶予特例
⑤ 物納 など

※ 期限内の申告書に 「申告後3年以内の分割見込書」 を添付し、3年内に分割された場合 ① ② の特例は要件を満たせば適用できます。

争族を避けるための遺産分割対策とは

争族を避け、被相続人の遺思を実現するために効果的な対策は「遺言」です。

相続財産が預金や上場株式などの金融資産ばかりであれば法定相続分で平等に分けることも可能です。


しかし、次のような場合ではどうでしょう。

① 相続財産がほぼ自宅だけ ( 分割できない )
② 相続人が配偶者と兄弟の場合 ( 疎遠になっている兄弟に相続させたくない場合 )
③ 法定相続分と異なる割合で財産を相続させたい ( 親の面倒をみてくれる子と面倒をみてく        れない子 )
④ 特定の財産 を 特定の相続人に相続させたい ( 事業後継者への事業用財産や自社株 )
⑤ 相続人以外に相続財産を渡したい ( 面倒をみてくれた子の配偶者や内縁 ( 事実婚 ) の妻な        ど )

このような場合、後継者や同居の家族を立てて分割協議がすんなり整うケースが多いのですが、分割協議において相続人各々が法定相続分に基づく分割を主張した場合、自宅を取得する子や、事業後継者が思わぬ負担を背負ってしまうことがあります。また、法定相続人以外は分割協議の場にすら加われません。


このような争いを避けるために有効な「遺言」の作成方法には3種類あります。


自筆証書遺言 (遺言の全文・日付・氏名を自書し署名の下に押印) は、費用がかからず作り直しも容易で遺言内容も秘密にできますが、紛失・改ざんの可能性や形式の不備による無効の可能性があります。
公正証書遺言 は、費用がかかり遺言の内容や存在を秘密にできませんが紛失・改ざんの可能性がなく公証人が作成するため無効となる可能性はまずありません。

それぞれメリット・デメリットがありますのでご自身の目的にあった方法を選択しましょう。

次は、遺言以外の対策について、説明します


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