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法人向け「節税保険」の取扱いの改正について

②「節税保険」の取扱いの改正内容

対象となる保険契約

  法人契約(被保険者が役員従業員等)で保険期間が3年以上の定期保険・第三分野保険で最高解約返戻率が50%を超えるものが対象となります。

最高解約返戻率に応じた損金算入割合(経費にできる割合)(図2参照)

《最高解約返戻率50%以下》
 前述のとおり対象となる保険契約から外れるため支払保険料は全額経費となります。

《最高解約返戻率50%超70%以下》
 保険期間の40%相当の間は支払保険料の40%が資産計上となり残りの60%が経費となります。
 なお、資産計上部分は保険期間の75%相当経過後に残期間で均等に取り崩す(経費化)ことになります。
 ただし、被保険者1人当たり年間保険料が20万円以下の場合には全額経費となります。
 この場合、複数の定期保険に加入していた場合は合算して判定することになります。

《最高解約返戻率70%超85%以下》
 保険期間の40%相当の間は支払保険料の60%が資産計上となり残りの40%が経費となります。
 なお、資産計上部分は保険期間の75%相当経過後に残期間で均等に取り崩す(経費化)ことになります。

《最高解約返戻率85%超》 
 解約返戻金がピークを迎えるまで当初10年は最高解約返戻率×90%が資産計上となり、11年目以降は最高解約返戻率×70%が資産計上となります。
 なお、資産計上部分は解約返戻金のピーク経過後に残期間で均等に取り崩す(経費化する)ことになります。
 たとえば最高解約返戻率90%の場合は当初10年間は支払保険料の19%しか経費計上できません。(資産計上:最高解約返戻率90%×90%=81%が資産計上のため)



では、次に改正前後の比較をみてみましょう。


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