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人事制度はOSとアプリでできている

2011年02月07日

無事に事務所全員生きて2月に突入しております。
一部、花粉症であることを頑として認めないまま、明らかに花粉症の症状を呈している者もおりますが。

さて、2月に入るとすこうし心身の余裕が出るはずが、ただいま私は企画書作りに追われております。
ここ数年この時期は来期の研修やコンサルティングの企画書を書いておるのですが、
今年はみごとに評価制度、職務調査関係のお問合せがそろい踏みです。
なにかしら毎年の傾向ってありますね。

そんなこともあって、今日は職務調査のお話を。

前回のイグノーベル賞の記事、元ネタが確認できていないので詳細な言及は避けますが、
おそらくあの論文は、対極の意見を一定条件でシミュレーションすると変な結果が出たよ、
ということだと思っています。

人事評価はあまり極端な方針に走ると、一般にはうまく機能しません。
売上結果一辺倒でもダメだし、潜在能力一辺倒でもダメ。人柄重視だけでもダメ。
ただし、それぞれの評価軸をそれぞれ目的を持ったアプリケーションと考えると案外良い方向に落ち着きます。
作表はexcelを使って、議案文書作成はwordを使って、企画書作成はpptを使って、総合的に仕事をしてますよね。
まずは目的にあったアプリを取り揃えることが人事評価でも重要です。
複数の評価軸の優先度から評価への比重を決定し、総合的な評価制度を作り上げることがベスト。
適材適所の異動もここから実現可能です。

ここで問題なのは、人事制度立案では、
まっさらのパソコンにいきなりアプリケーションを乗せようとする人がいること。
アプリケーションは、OSがないと動きません。
windows7でもMac OS Xでもいいから、ベースの機能が必要です。

人事制度では、このOSの機能のことを職務記述書といいます。
社内の仕事をすべて列記した職務一覧表のことです。
この資料を作成する為のコンサルティングを職務調査といいます。

ざっくり言ってしまえば、社内にある仕事を過不足なく一覧表にし、
点数化すればよいだけの作業でして、
データ整理に結構な労力と時間がとられるだけで、さほど難しい作業ではありません。
その先が重要です。

出来上がった職務記述書をもとに、社内組織上の根本的な問題解決といった重たい事案から、
管理職が部下と面談し目標設定を的確に行うための研修実施など容易に解決できる事案まで
欲しいアプリケーションをのせるための微調整が、必須の作業となります。

能力評価をしたい! 貢献度の高い人に良い待遇をしたい! どうしたらいいの?
と聞かれるならば、
まずは御社のOSの整備から入りましょう、とお答えすることが適切だと思っています。


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