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所得税に係る2018年度税制改正 について

今回は、納税者全員に関係する「所得税」に係る2018年度税制改正(以下「本年度改正」という)について見ていきます。

所得税関連の主な改正項目

 本年度改正でも、所得税の抜本的な改正は行われず 次年度以降の検討課題となりました。
本年度改正における所得税関連の主な改正項目は 以下の①~④です。

①基礎控除の見直し
②給与所得控除の見直し
③公的年金等控除の見直し
④青色申告特別控除の見直し

この改正により所得の大きい人は増税となりますが、一般的な所得の人にとっては 税金に与える影響は中立となります(図1参照)。
増税となるか否かの所得ラインは 後程説明します。

なお、四つの改正の適用時期所得税が 2020年分以後、個人住民税が 2021年分以後となります。


それでは、各改正内容を見ていきましょう。

基礎控除の見直し

(改正内容)
合計所得金額が 2,400万円以下の人は、基礎控除額が一律10万円引き上げられるため減税 となります。
合計所得金額が 2,400万円超の人は、その合計所得金額によって基礎控除額が逓減し、2,500万円を超える方は基礎控除額が無くなるため増税となります(図2参照)。

平成28年分の民間給与実態統計調査(国税庁)では 給与総額が2,000万円を超える人は 調査対象者の0.4%程ということを考えれば、ほとんどの人は「基礎控除」に関しては減税となると考えられます。


次は、給与所得控除の見直しについて説明します。


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